TRASH_box_01前編

ある日のゲートエリア。
護衛任務の依頼人を待つジョシュア・ケイディスの前に、偶然レオンローズ・オクタヴィニアが現れる。

レオンローズ   あら、ジョシュア
ジョッシュ     ・・・ん
レオンローズ   ごきげんよう。今日も働いているかしら?
ジョッシュ     ・・・・ああ。レオお嬢さんか。・・久しぶり
レオンローズ   ええ、私よ
ジョッシュ     これから任務なんだがね
レオンローズ   任務? あら、どこまで?
ジョッシュ     ・・・砂漠へ。ここらで、依頼人と待ち合わせなんだが・・・
レオンローズ   ……砂漠、ね。……私も同行させてもらうわね?
ジョッシュ     ええと・・・・・・・あ。
レオンローズ   え?


そこへ少し遅れ、依頼人であるレイナ・クカミが現れる。


レイナ       はーい、こんにちはジョシュア君。・・・・あれ?
ジョッシュ     ・・・やあ。クカミのお嬢さん・・・ご依頼、ありがとうございます
レイナ       うん、それは良いんですけど。ジョシュア君が女の子となんて珍しすぎるわ・・・・
レオンローズ   何だ、待ち合わせの人がいたの
ジョッシュ     ・・・・・・こちらが依頼人なんだ、レオお嬢さん
レオンローズ   あら、ふふ。素敵な方ね?
レイナ       あ、もしかして・・・・もしかして、その人が例の女の子かしら?
ジョッシュ     ・・・・・・ああ、まあ・・・
レオンローズ   初めまして。私はレオンローズ=オクタヴィニア。……例の、って何かしら?
レオンローズ   ……まさか私の美しさを周囲にいってきかせてるんじゃないでしょうね、ジョシュア
レオンローズ   そんなことをしなくても、美しいものは自然と噂になるのよ? 私のようにね
レイナ       ふふっ、そうでしたか・・・・お初にお目にかかります、私はレイナ・クカミ。 レオさん、で良いかしらね?
レオンローズ   ええ、レオで構わないわ? よろしくね、レイナ
レイナ       こちらこそ。よろしくお願いしますわね。・・・・色々と。
レオンローズ   ああ、気楽に構えて頂戴。今のところあなたたちみたいに、依頼者と同行者って関係じゃないんだから。
レオンローズ   私もそうさせてもらうわ

ジョッシュ     ・・・・・で、レオお嬢さんは本当についてくる気か?
レイナ       え? 彼女も手伝ってくれるの?
レオンローズ   ええ、ちょっとね。……お邪魔だというならやめておくけど (ころころと楽しそうに笑う)
ジョッシュ     ・・・・・・そんな事はないが・・・・・・報酬と評価は一人分だぞ
レオンローズ   要らないわ。評価も報酬も私が歩くところについてくるのよ。問題ないなら行きましょう? ほら早く
ジョッシュ     ・・・依頼人が許すのであれば、俺は何も・・・・・・
レイナ       ふふっ、問題なんてあるわけないわ。聞かせてほしいことが山ほど・・・って言いたいけど、
レイナ       あまり暇のある任務じゃないの。こなしながら、聞かせてもらいましょうか。三人で話しながら・・・ね。
レオンローズ   ふふ、ありがとうレイナ。さ、早速行きましょう。暇がないんでしょう?
ジョッシュ     いったい何を聞く気なんだか・・・・・・さて、それでは出発しよう。
レイナ       まぁまぁ、瑣末なことですよ。ほらほら、ジョシュア君(背中を押す)
レオンローズ   。o(ふふ、ジョシュアも隅に置けないわね
レイナ       さ、行きましょっ!
レオンローズ   ええ、よろしくね
ジョシュア     ・・・・・・やれやれ・・・・・・



TRASH_box_01




三人の乗った輸送艇は惑星リリーパ上空へ。
強風により、いつもより機体が揺れるのを感じつつ。


ジョッシュ     ・・・さて、準備がいいなら早速降下するが
レオンローズ   問題ないわ
レイナ       ふふ、大丈夫。
ジョッシュ     ・・・それでは降下しよう
レオンローズ   ええ
レイナ       ええ、頼りにしてますよ二人とも。
レイナ       行きますよ? 遅れないでね
レオンローズ   どーんと任せなさい
レオンローズ   さ、始めましょ。期待しているわよ?


リリーパ地表へ降下。砂を含んだ乾いた風が三人を撫でる。


レオンローズ   さて、降下……あら?
ジョッシュ     ・・・風が強いな・・・・・・嫌な感じだ
レイナ       風? 確かに砂が鬱陶しいですね・・・早くシャワー浴びたいわ・・・・
レオンローズ   ……おかしいわね。転送先が狂ったかしら……
レイナ       早速レオさんとはぐれちゃったわね。まぁ、気をつけて進みつつ合流しましょうか。
ジョッシュ     ・・・まずは合流、だな
レオンローズ   …………砂が……
レオンローズ   ……これじゃ、磁場が狂ってもおかしくないわね……さて
ジョッシュ     ・・・・・・おかしい・・・・・・風が、妙に・・・
レイナ       あ、見つけた。 ん、どうしたの?
レオンローズ   ……ああ、良かった。いたわね
ジョッシュ     ・・・無事か?
レオンローズ   ええ。……このあたり、綺麗に機甲種が倒されてて・・・
ジョッシュ     ・・・・・・このエリアに、先客でもいるのか
レイナ       戦闘の跡? 他にアークスがいるのかしら。じゃあ、油断しないで先に進みましょう
ジョッシュ     楽ならそれでいいがね
レイナ       そうね・・・
レオンローズ   ……?
ジョッシュ     ・・・妙な風に・・機甲種の動きが鈍い・・・これは
レオンローズ   ……何かあるの? ジョシュア
レイナ       うわっ、砂が・・・ ね、早くいきましょ?
レイナ       ・・・・?
ジョッシュ     ・・・先に進もう。急いだほうがよさそうだ


フィールドの様子を怪しみつつ、エリアを進む三人。

その前に現れる一人の男。
その周囲には、彼が撃退したであろう機甲種の残骸が転がっている。


レイナ       !
ジョッシュ     ・・・・っ
レオンローズ   ……なぁに? どうしたの?
ジョッシュ     ・・・先客がいたようだ
レオンローズ   あら
レイナ       アークスね・・・・そこの貴方、所属は?"
ヴォイド      まだ居たのか。
ヴォイド      そういうお前たちは何者だ。
ジョッシュ     ・・・・・・とか、言ってるが o0(・・・周囲の残骸を見るに、あの男が機甲種を片付けていたのか
レイナ       失礼、私は任務で来たレイナ・クカミです。 こっちの二人は・・・えぇと・・・・
ジョッシュ     ・・・・・・その護衛の、ジョシュア・ケイディス
レオンローズ   私はレオンローズ=オクタヴィニア。そう警戒しないで頂戴。
レオンローズ   あまりの美しさにこの世のものとは思えないかもしれないけれど
レイナ       そう、なんか良いカンジの二人なの。こちらは名乗ったわ。そちらは?
ヴォイド      そういう事ではない。何者かと聞いている。
レオンローズ   何者?
レイナ       ・・・・どういうことです?
ヴォイド      あんたが言う所の所属。
ジョッシュ     ・・・見たとおり、アークスだよ。それ以外の何に見える?
ヴォイド      ……【胡乱な目で】成る程、違いない。それ以外の何者でもない。
ヴォイド      それ以外の者ではこの場に立つ事も叶わない。その常識を信じても善い、という事だな。
レイナ       そうね、でもアークスである所以外はバラバラなの。 私は依頼側だけど。
レイナ       こちらのレオさんなんか、さっき初めて会ったしね?
レオンローズ   そ。ちょっと悪いけど、お邪魔させてもらったわ
ヴォイド      邪魔かどうかはあんたたちが決める事だ。
レオンローズ   ……ああ、ダメよおじさま。小難しい話はちょっと待って


男の怪我に気づき、話を遮りつつレスタを使用するレオンローズ。
身体の傷が塞がっていく様を黙って眺める男。

レイナ       ・・・・・・・どうも難しいオジサンね(ボソリ)
ジョッシュ     やれやれ・・・俺達はアークス。アンタもアークス。それでいいだろうに
レオンローズ   ええ、それで十分よ。私があなたを癒す理由もね
ヴォイド      ……成る程。【自分の身体を眺め】
ジョッシュ     ・・・長々と話してる場合じゃ・・・
レイナ       ああ、そうだった・・・・ ん?
ヴォイド      あんたのその行為。確かにそれ以上の道理も詮議も必要ないな。……なにより時間がない。


強風が吹き抜け、砂が舞い散るのが見える。
それと同時に、全員の端末がけたたましい警告音を発する。


ヴォイド      ……【遠くを見遣り】
レオンローズ   ええ、私の美貌に詮議をかけるとし、きゃあっ!?(警報の音に驚き)
レイナ       ・・・・・何ですかね・・・・
ジョッシュ     ・・・・っ(端末を開き


『付近で大型の磁気嵐が発生しています。機器に異常が出る前に、避難または回収を受けてください』


ジョッシュ     ・・・だそうだ
レオンローズ   ……磁気嵐……
レイナ       大型の磁気嵐って・・・・もう、話している余裕がなくなったじゃない!
ジョッシュ     やはり・・・ここらの機甲種の動きが鈍いのはそのせいだ
ジョッシュ     やつらに影響を及ぼすほどの磁気嵐だ・・・・・・ロクなことにはならないだろうさ
ヴォイド      そういう事だ。
レオンローズ   私の降下位置が狂ったのもそのせいかしらね……困ったわ。急がないと……
ヴォイド      この辺りを哨戒している戦闘機の数も減じている。
ヴォイド      つまり、あんたたちが得られるべきサポートも困難になると言う事だ。
レイナ       そんな冷静に・・・そこのあなた、えーと・・・・・・・・名前を聞いていないわ。
ヴォイド      ヴォイド。記憶に残すほど価値のあるものじゃない。
レイナ       ヴォイド・・・? それが名前?
ヴォイド      ああ。
レイナ       まぁ、いいわ。 oO(何処かで見たことあるような気がするのよね・・・・)
ジョッシュ     ヴォイド・・・ね・・・(聞きつつも、興味なさげに端末を操作し

レオンローズ   そう。ねぇヴォイドおじさま。良かったら一緒に行かないかしら?
レイナ       そう、ヴォイドさん、協力してもらえる?別行動する意味はないはずだけど。
レオンローズ   この状況じゃ、どんなイレギュラーが起きてもおかしくない。小隊で動ける最大人数の方が良いわ
ヴォイド      この身を癒した礼がまだだったな。
レオンローズ   そうね、お礼と思って付き合ってくれればいいわ
ヴォイド      ああ。そうさせて貰おう。
レオンローズ   最も、当然の行為だけど。お礼をしたい気持ちを無下には出来ないものね
ジョッシュ     ・・・レオお嬢さん、勝手な・・・クカミのお嬢さんも・・・
レイナ       反対なのですか、ジョシュア君?
ジョッシュ     ・・・まぁ、二人がそう言うなら・・・依頼主が許すならね
レオンローズ   ふふっ、従順ねジョシュア。いいわよそういうところ
レイナ       そ、細かいこと言ってる暇はないわ。急ぎましょう、三人とも。ね?

ジョッシュ     ・・・・・ん。この先に、回収ポイントがある。輸送機を呼んでおいた
ヴォイド      そうか。
ヴォイド      ……
レイナ       ふふっ、それじゃあ行きましょ!
ジョッシュ     ・・・会話は後だ。進もう(端末を閉じる
レオンローズ   ええ (空を睨みながら)
レイナ       うん、先頭は任せたわね。
ジョッシュ     ・・・・・鉄臭い風だ・・・・・・ザラつく
レオンローズ   あまり気分のいいものじゃないわね
レイナ       もう、こんなところに行かせて・・・ 帰ったら文句いってやろうかしら・・・


エネミーを蹴散らしながら、回収ポイントを目指す。

ふと、頭上を輸送機が飛んでいく。回収ポイントへ向かったようだ。
それに合わせるように、徐々に砂嵐が濃くなっていく。

ヴォイド      ……【輸送機を眺め】
レイナ       アレですかね? けほっ、けほっ・・・・
レオンローズ   …… (顔を腕でおおい、不快げに顔をしかめる)
ヴォイド      急げ。この嵐では長くは持たん。
レオンローズ   ……そうね
レイナ       ああもう、さっさと帰りたいわ・・・ 行きましょう!
レオンローズ   砂嵐ですら私を彩るでしょうけど。ちょっと酷いわ
レイナ       あはは、言うわねレオさん・・・
レオンローズ   あら、そう?
レイナ       ふふ、頼りにしていますよ
ヴォイド      美女を謳うならもっと華美なもので装うが善い。
ヴォイド      これはあんたに似合うものじゃない。
レオンローズ   あら、ふふ。お上手ね。嬉しいわ
ヴォイド       ……。
レオンローズ   まぁ今は美しい一アークス……あら、これ以上は怒られ……
ジョッシュ     ・・・無駄口は後にしろ


何とか回収ポイントへ辿り着く四人。
しかし、輸送機はなぜか四人を置いて飛び立とうとしている。

レオンローズ   ……えっ!?
レイナ       ちょっ! 何してるの!
ジョッシュ     ・・・・・・(輸送機へ通信)・・・どういうことだ


『・・・・めん・・・さいねぇ。・・・の機は・・・私た・・・・せて・・・ったよ・・・』

全員の通信機へ、雑音混じりの声。


レオンローズ   (ジョッシュの側で聞き耳を立てる)
レイナ       流石に、この状態じゃ通信も聞こえ・・・・って、そうじゃなくて、輸送機がないと帰れないでしょ!
ヴォイド      ……
ジョッシュ     ・・・通信にも影響が出始めているな・・・・・・どういうことだ。俺達はどうなる?


『・・・・んねん・・・けど・・・・この機・・・大事・・・もの・・・』

ブツブツと通信が途絶え始める。
同時に輸送機は空中で方向を変え、ゆっくりと飛び去っていく。


ジョッシュ     ・・・・・・大事なもの?・・・一体何を言ってる?
ヴォイド      ……【遠のく輸送機を眺めながら】


『・・・・・・・・・・・・』

完全に回線の途切れた通信機は、ジョシュアの問いに答える筈もなく。


ヴォイド      ジョシュア・ケイディス。
ジョッシュ     ・・・・・・(無言で振り返り
ヴォイド      このエリア脱却する旨を通信する際に何を頼った。言ってみろ。
ジョッシュ     ・・・・・いつも通り、俺は回収を頼んだだけだ
ヴォイド      その選定を通信主に任せたか。
ジョッシュ     ・・・・・・(強くなる砂嵐に顔をしかめ
ヴォイド      勘違いするな。あんたに落ち度があると責めている訳じゃない。
ヴォイド      ただ運が悪かった。かかる天秤の重さがそれだけだったという話だ。
ジョッシュ     ・・・そうかい。
ジョッシュ     ・・・わかりづら・・・(ボソッ

レイナ       あー、行っちゃった・・・・・・電波状況が悪すぎて本家にも繋がらないし・・・・・
レオンローズ   困ったわね……そちらもダメ? (輸送機を眺め、一度杖を構える。が、首を振って止める)
レイナ       ダメですね・・・・ というか何をしようとしたの、レオさん・・・・
レオンローズ   無礼な人は撃ち落として上げようかしらと思ったんだけど
レイナ       ・・・・それじゃどっちにしろ帰れませんよ・・・・
レオンローズ   ええ、だから止めたの。フォトンの無駄遣いだわ、もう……

ヴォイド      レイナ・クカミ。
レイナ       ・・・・はい?何かしら、ヴォイドさん?
ヴォイド      あんたの依頼はあんた個人が設けただけものか。
レイナ       えぇ?私は何も・・・・ 正確には私じゃなくて、私の家からの依頼、なんですよ。
レイナ       詳しいことは聞いていないの、ごめんなさい。
ヴォイド      そうか。

ジョッシュ     ・・・そういうのは後にしてくれるか、ヴォイドさんよ
ジョッシュ     今はどうやって磁気嵐をやり過ごし、回収を待つか。それが重要だ
ヴォイド      違いない。

ジョッシュ     o0(くそ、開かないか・・・
ジョッシュ     o0(鉄扉をブチ破ってもいいが、それじゃ嵐を防げない


回収地点周辺の崩れかけた家屋を物色するジョシュア。
一人ならどうにかなりそうなものの、四人がやり過ごすとなると心許ない。

・・・ふと、先程のエリアの「ある設備」を思い出す。


レイナ       このままじゃ流石にまずいわ・・・ けほっ、けほっ・・・・
レオンローズ   平気かしら?
レイナ       うわっ、まともに砂飲んじゃった・・・・
レオンローズ   ……いつ次が来るかは……分からないわよね。この嵐じゃ……
ヴォイド      どちらにせよ、この嵐では哨戒する戦闘機もあるまい。
レイナ       うーん・・・・ この辺には1機も飛んでいなさそうですね・・・・
ヴォイド      マッピングデータを見てみろ。 なんの信号も受信していない筈だ。
レオンローズ   (端末操作)……みたいね……どこか岩場でもあれば……
レイナ       まずは、一時的にでもこの嵐をやりすごせる方法を考えないと・・・・
ヴォイド      位置情報、エリアマッピングは届いているか。

ジョッシュ     ・・・・・・さっきのエリアに、防塵ドームがあったはずだ。それを使ってみる
ジョッシュ     ・・・・・・そう遠くなかったはずだ
レイナ       ドーム? あぁ、そうか・・・・
ヴォイド      この嵐で目視に頼るか。
レイナ       でも、それしか・・・ 三人とも、はぐれないようにお願いしますよ?
ヴォイド      あんたの目を信じよう。
レオンローズ   ええ、いきましょ……ちょっと待ってね


嵐はその間さらに強くなり、砂を巻き上げ四人に叩きつけ。
その中でレオンローズがテクニックを発動させる。
巻き上がる風が嵐に反発し砂を弾くと、若干視界か開けた。


レオンローズ   ……ザン系は得意じゃないけど……一時的に視界を広くするだけよ。長くはもたないから
ジョッシュ     ・・・・・よし。十分だ、急ごう
レイナ       ありがと、助かります。ほんとに酷いみたい、行きましょう!
ヴォイド      ……【ザン系テクニックを披露するレオを眺めて】成る程。便利なものだ
ジョッシュ     o0(・・・・・・・・・感覚を広める技術、か・・・・・・・・・(何故か、苦虫を噛み潰したような表情で


容赦なく、たたき付けるような嵐の中を進む四人。


レイナ       うぅ・・・ 前が見えない・・・・
ジョッシュ     ・・・逸れるなよ!
レオンローズ   ……払っても払っても……もうっ
ヴォイド      レオンローズ・オクタヴィニア。【合図を送るように】悪いが酷使させて貰う。あんたにしか出来ん。
レオンローズ   ええ。かまわない、わっ
レイナ       ・・・・大丈夫?レオさん・・・・
レオンローズ   なんとか、ね
ヴォイド      見えるか、ジョシュア・ケイディス。
ジョッシュ     ・・・・・・自信ないね
ヴォイド      確信の所在など聞いていない。
ジョッシュ     ・・・・・・!・・・赤い、フォトンライン・・・見えたぞ!
レオンローズ   ……本当?
レイナ       ジョシュア君、目が良いのね・・・


幕のように濃くなる嵐の中に、警告灯じみた赤い発光ラインが見えた。
しかしそこへ、ダーカーが容赦なく襲い掛かってくる。


レイナ       っ・・・・ こんなところでもダーカー・・・・
ヴォイド      ……
レオンローズ   く、っ
ジョッシュ     ・・・ぞろぞろ、と
ジョッシュ     敵を頼む・・・ドームを作動させる!
ヴォイド      払うぞ、レイナ・クカミ
レイナ       ええ、まかせて!


ドームの機器に端末を接続し操作し始めるジョシュア。レオンローズが嵐を弾きそれを補助する。
二人に近づこうとするダーカーを、レイナとヴォイドが蹴散らしてゆく。


ヴォイド      あんたたち二人は己が行為に徹底しろ。サポートする。
レイナ       護衛は私達が、ね。
レオンローズ   ええ、お願いね……私はできるだけ、視界を……
ヴォイド      近接とは言え離れるなよ,レイナ・クカミ。
レイナ       わかってますって!oO(弓を持っていれば・・・・・)

ジョッシュ     o0(頼む・・・端末がイカレる前に


端末の画面にノイズが走り始める。
焦る気持ちを抑えつつ、最後の入力を終え―――


ジョッシュ     ・・・よし、台の上へ・・・作動させるぞ!
レイナ       了解!
レオンローズ   ええ、お願い!


全員が台へ乗ると同時に、頭上をフォトン防護壁が包み覆っていく。

防塵ドームは無事に起動したようだ。



TRASH_box_01後編へ続く・・・

  • 最終更新:2014-05-28 15:51:15

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