「Theater」
「テアーター(Theater)」
娼館の路地を一つ入ったところにある小さな劇場。
其処に在るのは上流階級の好事家のために作られた見世物小屋。
扉を潜ると笑みを浮かべた案内人に出迎えられる。
その手に導かれて進んだ奥で待っているのは、
「全身刺青の蛇少年」
「猛獣使いの美女」
「狼男」
「御伽噺の人魚のような何か」
…様々な異形の生き物達。
その生き物の姿形は天性のものか、はたまた人為的に作られたものか。
それは誰も教えてはくれない。でも彼らは確かに其処に在るのだ。
次にシステムについて話をしよう。
テアーターでは高額な見物料を払えばその生き物を間近で見ることができ、日に何度かショーもとり行われる。
昔人気だったのは白鬼の少女と野犬の闘犬ショー。現在では残念ながら見ることができないようだ。
ラインナップは時々入れ替わるそうで、今の一番人気は「蛇少年」らしい。
この様に美しく醜い異形が所狭しと貴方を待っている。
お気に入りを見つけるといい。金子と引き換えに何時でもそれには会えるんだから。
ちなみにそれらを「飼う」ことを望む好事家も少なくないと聞く。
それなりの額と引き換えに「買う」ことも出来るようになっているそうだ。
貴方も何か買って飼ってみたら面白いのではないかな。
ああそういえば以前猛獣が逃げ出す騒動があったらしい。
しかしそんな事はさして問題ではない。
何故ならば「需要」が多いから。
つまり、「支援者」も多いのだ。
- 最終更新:2015-05-26 20:43:03